技術と心

2019.07.03

少し前に、私達にしか出来ないものづくりとは何なのかという話になりました(WEBメディアの取材の中での話だったと思います)。ものづくりにおいて、絶対に他では出来ないと言い切ってしまうのは、しばしば乱暴だなと思うときがあって、なかなか難しい問題です。西脇の技術は高く、確かに簡単には真似できないこともあるかと思いますが、絶対に他で出来ないか?と言ったらわかりません。

このような話が、技術の事だけに偏ってしまうのは良くない傾向です。ものを生み出す、ある人の仕事は技術と心(精神、その仕事に取り組むためのモチベーション)からなっています。どちらか一つが欠けてしまっては本当に世の中にとって必要なもの、人の役にたつものは生まれません。hatsutokiのものづくりは、この土地の空気や文化、精神と技術が一番良い状態で組み合わさったものを生み出したいと考えています。

西脇の人々の布づくりにおいての精神は、産地の成り立ちや、この地域の風土とも深くつながっているので、他の産地や、海外のそれとはやはり違うこの土地独特のものであるはずです。それは「クオリティ」に関しての考え方であったり、「経済性」と「ものづくり」のバランスのとり方であったり。

私達は、時代の中の価値観の変化を感じ取り、技術と心のあるべき姿を探りながら、領域を広げながら、押したり引いたり伸ばしたり、手探りですが地道に、ものづくりのあり方を模索できればと考えています。