シャツ地で仕立てたハンカチーフ

2018.01.20

hatsutokiオリジナルのチェックやストライプなど、色とりどりの生地を使用したハンカチーフがオンラインストアに登場しました。繊細な綿糸を使用して織り上げた生地は、上品な光沢があり、しっとりと優しい肌触りです。

ハンカチーフとしてはもちろんのこと、何かを包んだり、スカーフの代わりにちょっとしたワンポイントにもなります。商品は、13cm角の紙の貼箱に入れてお届けします。ラッピングも承りますので贈り物にもおすすめです。

IA-00GD-1314_top

>> ハンカチーフ商品ページへ

hatsutoki books vol.28 [ 世界をきちんとあじわうための本]

2018.01.19

今年最初にご紹介するのは、人類学者を中心メンバーとする「ホモ・サピエンスの道具研究会」という、ちょっと気になるリサーチ・グループ名の人々によって出版された一冊。

呼吸すること、その日の天気に合わせてぴったりの靴を選ぶこと、一日の予定を想像してカバンの中身を整えること、足跡を残すこと。あらゆる人が暮らしのなかであたりまえに行為している営みを研究の対象に、ありふれていてあまりに当然のことゆえに普段は気づかない世界の設定や、意味にこだわりすぎて時に取りこぼされてゆくその豊かさについて考察した一書です。

books180118

books180118-4

わかっていたつもりの行為や景色への解像度を上げたり視点をズラすことで、生き生きと容貌を違える世界の味わい。それは、ものづくりにおいても共通する基本的であり、大切な姿勢。「こんなところにヒントがあったんだ」と感じる力に、水を与えて感性をみずみずしく潤してくれるような一冊です。学術的なアプローチをテーマにしながら、シンプルな行為やルーティンの延長のなかに事象を捉えて提示する、あざやかで心地よい気づきと学びがきっとあります。

instagram #hatsutokibooks

インドの綿花畑

2018.01.18

先日お世話になっている糸屋さんがインドに行かれたと言って、旅の道中の写真を見せてくれました。一面に広がるコットン畑に、何も遮るものがない大きな空。綿が糸になるまでの一連の工程を見に行かれたと話していました。私たちは普段、糸になった綿のすがたを見慣れてしまっていたのでこの風景が新鮮に目に映りました。

現在、日本国内には紡績の工場はほとんどありません。なので国外で栽培された綿花を紡績して、日本はその糸を輸入しています。服屋さんに行くと、この生地はどこでどうやって作られたのだろうかと想うことがありますが、この旅の景色を見せていただいて、その想像がより一層広がりました。

cottonfield-2

綿の生地の風合いは、育てられる土壌や品種によって様々。同じ太さの綿でもそれぞれ個性があります。この地域で作られる綿は、全て人の手によって摘まれているのだそう。繊維が切れない力加減で丁寧に一つずつ収穫されるからこそ、柔らかな綿の糸となり、しなやかな生地になります。実は、綿は元々インドで誕生した素材といわれています。昔から脈々と受け継がれてきた栽培の技術や紡績の産業が、今もなお人の衣文化の中心であり、始まりとなっていることを実感できました。

赤いストール

2018.01.11

明けましておめでとうございます。年末のクリスマスから始まり、年始の時期にかけて、どこの国でもお祝いの色として「赤」とはおめでたく感じる、共通の感覚があるのだなあと改めてふと思い、今回はまだまだ寒さの続く、今の時期にもおすすめのhatsutokiの赤いストールを集めてみました。

red-3
【メランジコットンストール】
メランジという名の通り、いろんな糸の重なりによって織り上げられています。深みのあるワインのようなトーンのテキスタイルの経糸はネイビー2本、モカブラウン1本、緯糸はレッド2本、ブラウン1本とそれぞれ3本撚り合わさった杢糸が使われています。そして、ふんわりとした風合いに仕上がるように、空気をたくさん含むように甘い撚りがほどこされているので、程よいボリューム感がありつつ、重たさを感じさせません。
>>商品詳細はこちら

red-4
【山のジャガードストール】
コットンをベースに、フリンジ部分には大胆にシルクをあしらったジャガードストール。夕焼けに染まった西脇の山々がインスピレーションとなって、織り上げられたテキスタイルです。シルクの光沢感、コットンの軽やかさが兼ね備わったストールになりました。
>>商品詳細はこちら

red-5
【MIXモクストール】
杢糸が緯糸に織り込まれたストール。そして、このテキスタイルは細い綿糸が20本もの束に甘く撚り合わされているものです。一気にこの量を合わせることはなく、つい納得してしまう心地の良いボリューム感と、とろけるような肌触りが特徴です。
>>商品詳細はこちら


一口に赤といっても、糸の重なりによって生まれる色は本当に様々。そして、生まれた風合いも一つひとつ違う良さを持った仕上がりになりました。ぜひオンラインストアでチェックしてみてください。本年もhatsutokiをどうぞよろしくお願いいたします。

林与織物へ vol.2

2017.12.21

私たちが工場を訪れている間、つかの間通り雨が降りました。「雨のおかげで、織りやすくなった」。そう口にした林与さんの言葉で気づいたのは、機場に湿度を管理するための設備がないことでした。糸の状態は、その日の気温や湿度によって変化しやすいもの。綿織物の産地である播州では、ほとんどの機屋さんに湿度を調整するための設備がそなわっています。

hayashiyo-3

播州の地では麻を緯糸として使うことはありますが、それでも綿より切れやすいと織り手さんは苦労されます。なので、その素材を湿度調整無しの環境で織っていることに驚きました。

hayashiyo-7

黙々と糸をつなぎ、機械を調整する林与さん。この産地は、今では機屋さんは片手に数える程しか残っていないと話していました。そんな状況の中、ここの機屋さんでは、いまや生地にこだわるトップブランドや企業からオーダーを受け続けています。糸の仕入れから販売までをほとんどをお弟子さんと二人でこなしており、播州では分業化された工程がほぼ、この一件で行われていると言っても過言ではないことが分かりました。それに費やされた年月と努力は、聞かずとも想像をはるかに越えるものだろうと感じられます。

hayashiyo-6

太番手から細い糸まで、どんな規格の変わった麻の生地も織り上げてきた工場。近況をうかがうと試作段階のプロジェクトがいくつも進んでいました。現状に満足せず、とことんものづくりを追求する。ないものや環境は自分で作る。その姿勢をこれまでもこれからも、ものすごい勢いで常になされていくんだと知ったとき、背筋が伸びる思いでした。


事務所には織り上げられた反物が沢山ありました。これは、hatsutokiのオンラインストアでも紹介している林与織物のキッチンリネンクロス。

hayashiyo-12

hayashiyo-11

実にいろんなサイズと色がありました。近日、サイズ違いもオンラインストアに追加予定です。ぜひチェックししてみてくださいね。

>>キッチンリネンクロス 商品ページへ

林与織物へ vol.1

2017.12.06

滋賀は、近江上布と呼ばれる麻織物の産地として栄えたところ。この地に「林与織物」という120年以上続く機屋があります。以前、折を見て工場へうかがいました。遠くの方に山が臨んで、田んぼに囲われた場所に林与織物はありました。

到着すると、工場は大忙し。織り慣れているはずの規格の生地がどうしても織り進められないらしく、ここ3日間ほどろくに寝られていないとか。そんな状況の中で訪問してよかったものなのか……と申し訳なく思いつつも、私たちでも手伝える仕事がわんさかあるとおっしゃるので、いざ現場へ!

hayashiyo-1-3

播州の機屋さんと違う点のひとつは、整経という経糸を準備する工程から機屋さんが今もなお行なっているということ。播州も昔は、多岐に渡る作業工程を機屋さんが行なっていましたが、大量生産へと体制が移行するに当たって、効率を求めて分業制にしたことで、今は細分化された段階の作業をそれぞれちがう工場で行っています。

hayashiyo-1

糸が横に立てられて、ずらりと並んでいるのは、まさに整経の現場。経のしま模様のとおりに、糸を一つずつ置いていきます。単純な作業のようで、設置する場所も大きく、糸の数も何百とあるので手間と時間がとても掛かります。普段、自分たちが洋服に仕立てている生地も、いろんな人が時間を費やして作られていくんだと、糸を一本ずつセットしていきながら、あらためて強く感じました。


次回は、林与織物の織りの現場と職人さんについて。hatsutokiのオンラインストアでは林与さんオリジナルのキッチンリネンを販売しています。ぐんぐん水を吸って、カラッとかわくので使いやすい。スタッフが実際に使い、惚れ込んでお取扱いさせていただいてます。ぜひチェックしてみてくださいね。

linen_all

linen_y_1200_6

>>キッチンクロス 商品ページ

hatsutoki books vol.27[続 暮しの思想]

2017.11.27

今回紹介するのは、社会学者・加藤秀俊さんの[続 暮しの思想]。昭和50年代の日本の「現代社会」の暮しをつぶさに観察しながらゆたかさとはなにか、様々な視点から考えられたエッセイです。ふだん私たちは生地や服をつくる時、どんな暮しをしている人に着てもらいたいのか、服を手にする人の背景をいつも思い浮かべています。何を大切にして生きているのか、それは結局、服やことば、生まれるものや身につけているもの全てに自然と落とし込まれているのだと思います。

このエッセイが綴られてから40年以上経った今でも、私たちは日々、ゆたかさを求めながら生きています。その探究心の一端だなと思えたのが、筆者が日本を『小細工の国』と称していた内容でした。文中で挙げられたのは、たとえば子どもの学習机。それは我が子の成長を願って、より良いものを揃えてあげたいと思うもの。使いやすさを求めて、机横のカバンをかけるためのフックや、時間割表を飾るためのボード、机本体に付随した鉛筆削り、あらゆるものが備わった学習机を私も幼い頃に買ってもらった覚えがあります。

しかし結局、年を重ねるとともに椅子を変え、引き出し一式を取り除いて、机上の棚もぜんぶ外して、さいごはとてもシンプルな机になっていました。今思うと、私にとってはそれがやはり一番使いやすかったのです……。

日々生活をする中で「こんなことならできる」「これなら作れる」と選択肢を一つずつ足していく作業は、すでにあるものを使うことよりも、面倒だけど楽しいモノ。ちょっと足りないくらいが、ちょうどいいかもしれない。ゆたかさとは、その中にある柔軟さや自由さにあるのではないかなと思うのでした。そんな暮しの工夫がもっとできるようになっていきたいものです。

播州の風景

2017.11.24

先日、多可町という西脇市のすぐ隣の町で、播州織の歴史を辿った写真展が行われていました。いつもお世話になっている機屋さんに教えていただいて向かった先は、のこぎり屋根の建物。かつて織物工場だった場所が会場となっていました。

播州は200年の歴史を誇る先染め織物の産地。その最盛期は、今から30年前の昭和62年頃。その時期まで、中学を卒業したばかりの「女工さん」と呼ばれる女学生が集団就職で西脇で働きにきていました。産地にいると、昔女工さんがいた時の話をご年配の方から聞くこともありますが、なかなかピンときませんでした。今は、どこの工場も男性の方が多くて、若い人も少ないからです。ここ数年は西脇市の取り組みによって、デザイナーが産地に移り住みやすくなりましたが、それでも、織物の現場ではまだまだ若い働き手が足りていないのが現状です。

だからこそ、若い女性が働いている様子を写真で見て、驚きました。そして、この人たちの仕事があってこそ、今の産地があるのだと深く実感できたのです。

S__26296339
[工場で綛を干している様子]

S__26296342
[製織の現場で働く様子]

S__26296341
[綛くりをしている様子]

S__26296337
[サイジング(経糸の糊つけ)の様子]

S__26296343
[整経(経糸を準備する工程)の様子]

あらゆる工程で、女工さんが働いていたのがわかります。聞くと、当時は数ヶ月に一度くらいしか休みもなく、ただただ働いていたとのこと。自分よりもはるかに若い時期に働きづめだったということも今だと到底想像できませんでしたが、写真によって、ふとそれが現実味を増しました。時代が移り変わって、ものの流れが変わり、働く人が変わり、働き方が変わり、作るものが変わる中で、この景色は次第に見られなくなりましたが、たしかに、この播州に刻まれた歴史を少しでも垣間見れたことは、とても新鮮に感じて、今自分たちができることは何か、あらためて見つめるきっかけになったように思えます。

hatsutoki books vol.26[Cave]

2017.11.20

ひとが最初に絵画のためにキャンバスを選んだ場所であることから名付けられた[Cave]。角田純さんというアーティストの20年間に渡る制作活動を時系列に収めたこの作品集は、静寂を帯びながらもよりシンプルに、より奥行きのある表現へ時と共に変化してきたようすが伝わってくる一冊。

Mexico



影のような、残像のようないくつにも重なる色の層は、動きを想像させ、時間を感じさせてくれます。リズムのある色彩はページをめくるごとに、まるで音楽を聴いているような感覚にさせてくれるのです。

î≈âÊ

たまたま書店で出会ったこの本は、中が開けないように包装されていたのですが、日の光との相性がすばらしく良いこの表紙を見た瞬間に、全部見たくなって手に入れたものでした。それからというものの何を作るにあたっても、頭の体操や気分転換に、必ずと言っていいほどこの画集を手にしては、ぱらぱらとめくって眺めています。言葉のいらない「心地よさ」を一瞬で思い出させてくれる、大切な一冊です。

盛秋

2017.10.27

10月もそろそろ終わる頃。台風22号が来る前に、せっせと稲刈りをしている風景がここ数日見られました。稲がこうべを垂れて実る田んぼを見渡すと、本当に黄金色という色の名前がぴったりだと感じます。

この頃、目に写る景色と身に纏いたい色は、深いつながりがあるんだなとあらためて実感していました。秋になって金木犀が薫ると、深い緑の葉の色や橙色の花を想像したり、紅葉が深まれば、赤から茶色へのグラデーションを自然と頭に描いてしまうもの。見渡せば、街で人が着ている服や、店にならぶものたちも、自然の流れと同調しているように思えますが、よくよく考えると不思議です。なぜ環境に合わせて、ヒトは同じ色を纏いたいと思うのでしょう。そんな動物はほかにいないですし(そもそも、服を着るのも人間だけですが)、国や地域によって好まれる色がちがうということにも深く関係していそうです。

そして、面白いのは一概に、季節や身の回りの風景だけが身につけたい色と関わっているとは言い切れないというところ。それはその個性であったり、重ねる時間であったり、感情であったり、当然だけど人によってちがうものです。そして時とともに変化するものでもあります。

一日として同じ日がないように、ヒトも毎日纏いたい色がちがうのでしょう。一生の間で、できるだけいろんな色に触れてみたいものです。


hatsutokiのオンラインストアには今季のお洋服が揃っています。この秋冬にまといたい色をぜひ探してみてください。

>>ONLINE STORE 2017秋冬のページへ