vent de moe の扇子

2018.07.06

自由でコンテンポラリーな扇子ブランド、vent de moe(ヴァン・ドゥ・モエ) とハツトキのコラボレーションによる扇子のお取り扱いが始まりました。vent de moeの扇子はすべて京都の職人の手によって一つ一つ作られ、デザイナーの手仕事によってプリントや刺繍、タッセルや金属、陶器の装飾などが施されて完成します。

vent de moeの扇子を初めて手に取って、ゆっくりと、少しドキドキしながら開いた時、何故かふと子供の頃の記憶が蘇って来ました。祖母の目を盗み、棚から扇子をこっそり取り出しては、遊んでいました。繊細な扇子を壊さないよう少し緊張しながら、開いたり閉じたり、少し扇いでみたり……。どこか儚く懐かしいあの和室のにおいに包まれた、いたずらな冒険の記憶です。

 

心の奥深くに埋もれていた、そしておそらくこの扇子に触れなければ思い出すこともなかっただろう、懐かしい記憶を思い起こさせてくれました。vent de moeの扇子にはそんな不思議な力があるようです。

 

次回のブログでは、そんな扇子がどのようにして生まれてくるのか。vent de moe のデザイナー小林萌さんへのインタビューを掲載します。ブランドの世界観や美意識がどのように作られているのか、東京から長野県へ移住して創作活動や日々の生活がどのように変化したのかなども。どうぞお楽しみに。


 

ハツトキのテキスタイルを使ったコラボレーションの扇子がオンラインストアに並びました。hatsutokiのテキスタイルから受けたインスピレーションを元に、vent de moeがブランドらしい解釈を加えて、扇子に仕立てていただきました。夏を楽しく過ごすのにとてもお勧めです。是非御覧ください。

 


[vent de moe/扇子(雨の次の日)]


[vent de moe/扇子(まっかな頬)]

それぞれの扇子に付けられたチャーミングな名前もとても素敵です。

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北欧の手仕事を感じる靴 [talla]が登場

2018.07.03

今季からフィンランドより届いた「Talla(タッラ)」の靴のお取り扱いが始まりました。白樺のソールで作られた、やさしい風合いが素敵です。年間通じて、サボとサンダルの2型のみを展開するtallaのアイテムの中で、hatsutokiではどんな装いにも合わせやすいグレーのカラーをセレクトしました。

ヘルシンキから車で1時間ほどのところにある小さな村に、伝統的な木底の靴を生産するメーカー「タッラ」はあります。家族で営まれている工房で、1986年から製造されています。シンプルでありながら、細部にまでこだわりが見られる、北欧らしいミニマルなデザイン。今もなお職人たちの手作業により、1足1足丁寧に作られています。

これが、靴底の原料となる白樺材。彼らは、フィンランドの伝統的な木製の靴「ウッドクロッグ」を国内で唯一生産しています。

tallaは「オーソぺディック」という整形外科の分野での治療から生まれたメソッドを取り入れて、靴のかたちをデザインしています。一つずつ手仕事で形を整えられたソールは、つま先と足のアーチにフィットする立体形状で足に心地良く、履くことで身体の調子も整っていく効果があるようです。


クロッグとサンダルにはどちらもやわらかい牛革が使われており、肌当たりがなめらか。カジュアルだけど、どこか上品。シーズン問わずに楽しめるシューズです。

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もし遠い宇宙の彼方に、大きな鏡があったら

2018.07.02

生まれて始めて天の川を見ました。兵庫の北、神鍋高原。時間が止まったかのようにすら思えるほど静かで、心地よい夜でした。夜空を見ていると、わからないことだらけの宇宙についての考えがふつふつと湧いてきました。宇宙の中で私達の地球は「天の川銀河」と呼ばれる銀河の端の方に位置しているそうです。この銀河は直径10万光年の広さを持ち、2000億個以上の恒星があります。その中の恒星の1つである太陽の周りを楕円軌道で回る惑星の1つが地球です。その夜、私は地球の重力に任せ、地べたに寝転がり、途方もなく大きな宇宙の何万年も前の光がやっと今地球に届いたところを目撃したのです。

子供の頃に、先生が、「星の光は何万年前、何億年も前の光でそれが今やっと地球に届いているんだ」という話をしたときに、とても驚いて関心しました。そしてその夜に、この不思議な事実について、ゆっくりと考えながら、こんなことを想像したことを覚えています。……もし遠い宇宙の彼方に、大きな鏡があったら、それを地球から望遠鏡見ると、昔の地球の姿が見えるのではないか。例えば鏡の位置が1万光年離れていたら、1万年前の地球の光が鏡に反射して1万年かけて帰ってくる。つまり2万年前の地球の姿が見えるはずだ……!と、こう考えたわけです。今思い出しても、いかにもそれらしい考察ではないですか。大人になった今でもつまらない反論しかできそうにありません、宇宙に関して知っていることは、あの頃とさして変わっていなかったようでした。

 


 

関東では観測史上最も早い梅雨明けだそうですね。すっかり暑くなりました。夏におすすめしたいウェアが揃っています。是非御覧ください。

 


[影織ワンピース(ネイビー)]

夜空の様な深いネイビーのワンピース。影織のテキスタイルは一見無地の様に見えますが、不思議な模様が浮かび上がります。


[ポプリンシャツ]

上品なハリ感のあるポプリンの生地で仕立てたシャツは、夏に心地よい素材です。少し肌寒い夜や冷房の効いた部屋で羽織るにも便利なシャツです。焦げ茶とネイビーに染めた2色の糸が混ざり、絶妙な奥行きのあるシャンブレーとなりました。

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[KIKKOU ピアス]
流れ星の様な細く繊細なラインが涼しげなKIKKOUのピアス。シンプルな夏の装いを華やかにしてくれます。

当たり前ではないこと

2018.06.28

hatsutokiのチームは、兵庫県外からそれぞれが集まって一緒に働いています。東京、神奈川、山口から……それぞれ色んな道を経て西脇に来ており、だからこそ感じるものというのも日々たしかにあるように思えます。

はじめの頃は「ふつうの平織りなのに、なんで難しいんだろう?」、「特別意匠的なデザインではないはずだけど、織りにくいのはなぜ……?」と、設計した生地について現場と相談しては返ってくる反応一つひとつに、驚きと戸惑いがありました。各工程の職人さんに会いに行き、不具合があれば直接聞きにいったりして、教えてもらうことでだんだんと少しずつ、これまでは知らなかった「作る」むずかしさを具体的に知れるようになってきました。(それでもまだまだ、ですが……。)

チェックやストライプのみならず、無地の織物でも播州で織られているものがたくさんあります。私たちの生活に実は身近にあるものが、安定した高い品質で作られ続けることを、関東にいるときは取るに足りない当たり前のもののように思っていました。しかし今は、どんな季節も、どんな気温でも毎回同じ色で染め上げることのむずかしさ、違う機械をもつ機屋さん同士で同じものを作るために注がれるコミュニケーションの大切さを西脇に来て、身に染みて感じます。縞模様だって、人の手で一本ずつ並べられているなんて、来るまで想像もできませんでした。

当たり前に思っていたものは、当たり前ではなかったんだ、ということをふとここ数日にあらためて思ったのでした。

hatsutokiの巾着ができました。

2018.06.26

今季オリジナルのテキスタイルで、hatsutokiの巾着がオンラインストアに登場しました。

ちょっとした旅行の時や、インナーバッグとして、夏は浴衣と合わせてもお使いいただけるような小ぶりのサイズです。柄は全部で6種類。ビビッドなイエローや、カットドビーが映える落ち着いたネイビーをはじめ、東京・青梅[壺草苑]で染め上げた本藍染の、美しい藍色の巾着も生まれました。

お出かけが楽しくなるような軽快なアイテムです。こちらはオンラインストア限定でのご紹介です。



[巾着 雨のドビー] 各¥3,500


[巾着 本藍染 ラメストライプ] ¥4,600


[巾着 本藍染 雨のドビー] 各¥5,400

草花は生き生きと

2018.06.21

今日は夏至ですね。1年でもっとも日が長い日。とはいえ季節はすっかり梅雨。洗濯物も乾かないし、湿気も多く体も重たい……。なかなか気分も晴れませんが、山に紫陽花がすごく綺麗に力強く咲いているのを見つけました。物憂げな6月も草花にとっては、とても気持ち良い季節なのかもしれません。何しろ夜がもっとも短い季節でもあるのですから。山の緑も一段と深く、生き生きと前向きに夏を待っているようで、元気を分けてもらいました。

 


 

去年の今頃、雨がしとしとしと……と降り続き、人々も少し憂鬱気味。そんなときに雨粒が連なる様子をイメージして、梅雨を楽しくしてくれる生地をになれば、と柄を考えました。一年のものづくりの歳月を経て、形が与えられた布がオンラインストアに並びました。きっと梅雨を楽しくしてくれることと思います。是非御覧ください。

 

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[雨のチュニック ]

パリッとした生地で仕立てました。湿気の多い日本の夏でも心地よく着ることが出来ます。強い生地ですので、気にせず洗濯できる、というとこも合わせて今から夏にお勧めしたいシリーズです。


[雨のドビーハンカチ]

雨をポケットに。黄色く細い糸で入れたボーダーは光のラインを表しています。水玉に光があたり光る様子を生地にしました。

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[vent de moe/扇子(雨の次の日)]
キラキラと光るラメ糸が打ち込まれた白い生地に、花や葉のコラージュが手仕事で縫い付けられています。懐かしい記憶の風景がよみがえるvent de moe とハツトキのコラボレーションによる扇子です。

hatsutoki books vol.31 [David Hockney photographe]

2018.06.19

今回ご紹介するのは、20世紀の現代美術を代表する一人、David Hockneyのポラロイドを集めた作品集。彼は1937年にイギリスで生まれて、63年にアメリカの西海岸へ拠点を移して、制作活動をしてきました。移り住んだ後の1960年代後半から1980年前半までに撮りためた、彼の日常と旅の道中をスケッチのように切り取った写真、そして、のちに高度に洗練されたキュビスムのテクニックを用いたような写真のコラージュ作品『CAMERAWORKS』が生まれるに至るまでのデイヴィッド・ホックニーの軌跡ともいえる作品です。

彼は、画家として長年に渡り活動を続けてきましたが、その中でもプールがモチーフとしてしばしば描かれていました。一人の男性が、プールで泳ぐ人物を見つめる絵。これが元になった、のちの彼の絵画作品がとても有名ですね。この写真の、プールサイドから視線を落とす男は実は彼の元恋人で、泳いでいるのはホックニー本人なのだそう。アメリカで彼に出会い、のちにホックニーは捨てられたも同然に別れたらしいのですが、それでも数年後、昔の恋人をとても象徴的に絵画に落とし込んで描いていました。彼が、どんな気持ちで、筆をとったのかとつい思いを巡らせてしまいます。

また、写真をつなぎ合わせて、二次元的な表現を変化させようとしたこの手法も、この頃から何気ない日常の風景を切り取った写真で行われていました。今でさえ、アナログでありながら、とても新鮮な手法に感じます。

西海岸の陽の光を彷彿とさせるような、鮮やかな色彩で描かれたポップアートが印象に強い彼の作品。しかし実は、その一つずつのピースは彼のとても日常的なことで、昔の記憶を、時には辛い過去の記録をも拾い上げて、時を経ながら自分の絵に昇華させる作風は、とても私的な日記のようで人間らしい行為に感じられます。

奥行き

2018.05.25

空の青、海の青、遠くの霞んだ景色の中に浮かぶ山の青。自然の中にある色は、時間や気温、湿度によって変化し、様々な光が混じり合い構成されています。美しい自然の色は、それがどこか遠く懐かしい記憶を蘇らせるからでしょうか、日々のふとした瞬間に目を奪われると身体の中までじんと染み渡る静かな感動があります。

先日、東京・青梅の壺草苑さんから本藍染のシャツやワンピースが染め上がり、到着しました。この藍染の色を見るといよいよ夏だなという気持ちになり、毎年わくわくしてしまいます。この色は青でも、ネイビーでもなく、「藍色」なのだと職人さんはいいます。完全に天然の染料のみで染められた色は、とても優しく自然の循環の中にあり、そして様々な色の層が重なる奥行きのある色なのです。

本藍染ワンピース

壺草苑さんの染めは、徳島で藍の葉から作られた天然染料を使います。染料はひと夏掛けて栽培され、手で摘まれ、秋から冬かけ発酵させ、およそ300日を費やし完成します。江戸時代から続く染料の技法ですが、何しろ、てまひま掛けて作られるこの染料は大変貴重で、染料を作る職人さん自体がもう日本に指折り数える程しかいらっしゃらないと聞きます。

どうかこの美しく、静かで、人の心を穏やかにしてくれる藍色が途切れないよう、私達も大切にものづくりに向き合い、この感動を誰かに伝えて行ければと願っています。

 

*壺草苑さんの染について、詳しい内容はこちらに記載されています。染にご興味の有る方は是非ご覧ください。
>>播州織・素材のものがたり No.3 “天然藍灰汁醗酵建藍染”

 

 


 

 

オンラインストアに藍染のシリーズが入荷しております。夏の涼やかな装いにお勧めです。

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[本藍染 雨のドビーオープンカラーシャツ]

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[本藍染 雨のドビー チュニック]

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[本藍染 雨のドビー ワンピース]

 

お茶の時間

2018.05.24

最近、夕方になっても日が高く、夏至が近づくのを感じるようになりました。夜の七時でもまだ空は明るくて、帰り道でも気分が心なしか晴れ晴れとしています。人って日の長さとか天気で、心持ちが大きく変わってくるからふしぎです。

環境の変化と同じくらい大切なのが、やっぱりからだの調子です。ある日、コーヒーばかり飲んでいる生活をしていることに気づいて、午後のコーヒー一杯をハーブティーにしてみはじめた時期がありました。どこか本調子になれない時を、カフェインで馬力を出させるのではなくて、「私、お疲れ様です。まあ五分休もうよ」といたわることにしてみたんです。それだけで、それから一日フラットな気分で過ごせて、それが寝るときまで続いているように感じるときもありました。

この春から、岡山のハーブ畑で育てられているハーブティーのお取り扱いをはじめたのですが、栽培から加工、販売まで一貫でされている香草工房の内藤さんも、ご自身が体調を崩してから、療養される中でハーブの世界に出会ったのだといいます。そのお話を知って、どこか納得していしまいました。自分のケアをできるのは、自分。そう思うとからだにいいと感じるものをとっていきたいと、この頃あらためて思います。

お茶っていうのは「モノ」ですが、これを飲む「時間」だと思うと、なんだかいいですよね。自分が体験したこの時間を贈りたいと思い、先日の母の日には「忙しいかもしれないけど、毎日ぼんやりしてください」という思いを込めて、ぼんやりブレンドという名のついたハーブティーを贈りました。

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[ぼんやりブレンド]

オレンジピールやレモングラスは、他の種類のものと掛け合わせて飲むと、いつもの味が新鮮になります。
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[レモングラス]

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[オレンジピール]

いろんな味を少しずつ、ぜひ試してみてくださいね。

>>ハーブティー一覧へ

播州の染め

2018.05.22

染色工場へうかがったとき、染色の色見本を見せていただきました。ずらりと並ぶ色は二万色以上だそうです。何十年も染め続けてきた蓄積は、今もなお増え続けており、色とは無限にあるのだと思えました。

以前、機屋さんとお会いして、この土地だからこそ生まれる織物とは何か、ということについて話していました。今の時代、生地を織り上げる織機も糸も輸入できる。職人の技術があれば、播州ではなくてもどこでも織れるんだと言っていました。そんな中で、この土地が誇れるものはやはり、染めに適した水の資源に恵まれ、糸の染めから織物を作り上げられる環境だとおっしゃっていました。

播州を南北に流れる加古川は、染めに適した軟水が流れています。日本の多くをしめるこの水質は、不純物が少なく、季節によって成分が大きく変化しないなど、染色に関する条件がいいのだそうです。今も染色工場をはじめとする、様々な現場は川沿いなど水の近くに隣接して建っています。

産地がかつて、繊維産業の恩恵を今よりももっと受けていた時代から現在にかけてもなお、私たちは恵まれた自然によってものづくりができているんだとあらためて感じました。自然のゆたかさと、人々の暮らしのゆたかさは共存できるんだということが、長らく街中で暮らして生きてきた私にはとても新鮮で、素晴らしいことに思えます。