近所の花 vol.4 [ナンテン]

2017.02.04

クリスマスやお正月、冬のお祝いごとにしぜんと寄り添っている植物、ナンテン。「難を転じて福となす」という言葉と通ずるため、古くより縁起の良い植物として親しまれてきました。江戸時代にはどこの家にもナンテンが火災よけとして植えられ、さらには魔よけとして玄関前にも植えられるようになり、この慣わしは今も日本の各地でのこっています。

植物が赤い色の果実をつけるのは、色彩に敏感な鳥が認識しやすいためだといわれています。 しかし、ナンテンの実にはほんのすこし毒があるのだそうです。それは、毒を持たないおいしい果実を付けると、鳥はそこに長い時間とどまって、果実を食べ尽くしてしまうからだとか。すこし食べてはほかの場所に移動し、ちがう食べ物を探す。そうして、鳥が食べ物を探しに渡り飛ぶ習性にしたがい、種子が母樹から離れた場所に散布されていくのです。

35°00’41.7″N 134°53’56.4″E 

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