
大城戸織物へ vol.1
2018.01.25
西脇にあるジャガード織物の機屋さん、大城戸織布へ行きました。実はhatsutokiのメンバーは初めての訪問。一歩入った瞬間にまず感じたのは「工場が美しい!」ということでした。これはシンプルで当たり前のことのようにも聞こえますが、私たちの日々の生活を振り返っても感じるように、綺麗さを保つのは基本的でありながらなかなか難しいこと。ましてや綿織物の工場では製織のとき、経糸が上下する運動によって擦れて毛羽立ち、”風綿”と呼ばれるワタが常に出てしまいます。なので工場を動かしていると、たちまち現場は一面、床も天井も埃で覆われてしまいます。
しかし一方で工場の清潔さは、織物のクオリティにも繋がります。時に風綿は経糸に付着してしまい、緯糸とともに織り込んでしまうことがあり、それは織物のキズになり不良として扱われてしまうのです。現場の清潔さを保つことで、不良を減らして仕事の効率をあげるのは、少人数で営む機屋さんには簡単なことではありません。大城戸さんの工場では様々な工夫がなされていましたが、その一つがこちら。
排気口からでる風綿を布袋でキャッチして、工場に散らないよう防いでいました。シンプルな工夫ですが、この一手間をかけることで仕事のスピードや、作るものの精度もぐんと上がるのだろうとおもいます。小さな積み重ねこそが、ものづくりでは大切だということをあらためて感じました。