
hatsutoki books vol.29 [AIM ISSUE 14 BOJAGI ボジャギ ]
2018.02.18
韓国のボジャギという布をご存知ですか。ポジャギの歴史やその種類、現代の作家によって作られるポジャギをたどったムックブック[AIM ISSUE 14 POJAGI]をご紹介します。
ポジャギは風呂敷を意味するもので、大きく分けて宮廷で使われていた[グンボ]、庶民の間で使われていた[ミンボ]に分けられます。そして、これとは別に構造の側面から区分されており、裏地のない[ホッボ]、裏と表の二重構造の[ギョッボ]、二重の中に綿が詰められた[ソンボ]刺し子が施された[ヌビボ]などがあります。ポジャギと聞くと、布を繋ぎ合わせて作られたものを想像しますが、これは[ジョガッボ]と呼ばれるものなのだそう。ポジャギの素材や模様、大きさから生活や地位などの文化をも窺い知ることができるのです。
韓服は、仕立てる時に曲線を描くように裁断するのだそうで、そこで必ず出てしまう端切れを使ったりしていたのではないかと書かれていました。布と服に携わっていると、端切れの一つ一つが愛おしく感じますが、ジョガッボを作った女性たちも同じような心地だったのかなと思います。名もない人々が、こんなにも美しいものを残していたと思うと、日々ひと時ずつなんでもない日常を大切に過ごしていきたいなと感じました。