
香草工房の畑を訪ねて vol.2
2018.11.01
畑では度々、同じ土地なのに光のあたり具合やちょっとした土壌のコンディションで、同じ種類のハーブでも育ち方が全然ちがうといいます。いくつかある畑に、少しずつ植えたりすることで「なぜここでは育ったのに、別の場所では育たなかったのか」「去年はだめだったものが、なぜ今年は同じ場所でもよく育つのか」と、疑問とその解決策を見つけていくことの繰り返しで、内藤さんの畑はできていました。
上の写真の花はハイビスカス。取材にうかがった十月がちょうど季節で、ハイビスカスの花は一日しか咲かないのだそうです。花が咲いた後につく実の真紅色をしたガクの部分がハーブティーなどの原料になります。
ハイビスカスの花
ガクの部分
一日しか咲かないと聞き、植物の儚さをあらためて感じましたが、そんな命の短い花はほかにもありました。
バタフライピー
青い花をつける、バタフライピー。これは花びらの部分がハーブティーの原料となります。花だけでなく、お茶になってもきれいな種類で、花びら独特の青さが美しいハーブティーです。毎日畑の変化に気を遣い、花々の咲く瞬間も見逃さない、丹念な世話が日々必要なのを実感しました。
「天気などの条件で、出来栄えも毎年変わる。農業仲間と、農家は毎年一年生だと話しています」という内藤さん。
今もこの津山の地に合うハーブと栽培法を探し、試行錯誤の日々。自然と向き合って声を聞きながら、育てることは大変だけれでも、それが楽しさでもあると話されていました。