
イチジク
2020.10.12
イチジクの実が裏庭になり始めると、秋の心地よい日差しと甘い匂いに包まれて、なんとも幸せな気持ちになる。良く熟れた実のほとんどは鳥に食べられ、見つからずに残った分け前を僕は少しだけいただく。サラダに入れたり、ジャムにしたり。
柿やイチジクが実をつける様子はとても力強い。特別肥料を与えたり、何か手入れをするわけでも無いのだけど、毎年たくさんの実を付ける。採りきれなかった実や葉やが地面に落ちて循環していくのだろう。その土地がもともと持っている力と、自ら循環を生み出す仕組みで毎年実をつける。
そんな姿を見ていたら、僕らのものづくりもそう有りたいなと思うようになった。その土地が持つ文化、風土、人間らしさから、「自然と実がなるように」生まれるもの。それは素朴な甘さの果実で、誰かの生活の幸せの一部であり、また次の循環につながる種でもある。そんな果実を実らせたいとおもう。
_murata
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テキスタイルの新作で、フィグブラウン、という色を作った。フィグはイチジクのことで、淡いブラウンにピンクが混じり合った色です。
秋の庭の景色や甘い香りがふわりと感じられる様な、そんなイメージのテキスタイルです。
→こちらも是非御覧ください[little garden シリーズ]