
硝子越しの景色
2021.06.29
居間の勝手口は昭和の匂いのする型硝子の窓がついていて、夕方になると西日が裏庭の色や光を映し出します。裏まで手入れが行き届いていないので、実際はうっそうとした薮、雑草でひどい状況ですが、ガラスに映る景色はピンボケの写真のような、水彩が滲んだような抽象的な色と光でとても美しい。
今は、誰の目にも明らかではっきりと認識できないものは評価がされにくい気がします。数字やロジック。わかりやすい広告。youtubeは2倍速で見る。すぐに明確な答えを求めてしまう。
少しピンボケな写真、こもったラジオの音、雑草の生えた畑。最近ではそういったことがとても心地よい。サン=テグジュペリの「大切なものは目に見えない」という言葉を思い出しました。
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先日大阪で開催したhatsutoki FEEL STOREにお越しくださった方々、ありがとうございました。来場はできなかったけれど、気にして声をかけてくれた沢山の方々もありがとうございました。私たちのインスピレーション、ものづくり、そしてそこから生まれる布や服のお話を直接自分たちの言葉で伝えることができてとても嬉しく思います。次回は7月に東京・祐天寺で開催予定です。東京方面の方々にお会いできることを楽しみにしております。
_murata